092 サクラサク
願はくは花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ
漂泊の詩人西行が、最期は満月に桜を眺めながら・・と詠んだ歌である。「桜の名所」といえば何処だろうか。奈良は吉野の一目千本、京都は醍醐や仁和の御室桜、西行桜で有名な勝持寺も良い。このところうららかな陽気が続き、金沢の兼六園も賑わっている様子である。花見支度にそわそわしている人も多いのではないだろうか。
我々家族も先日、近くの保育園まで花見の散歩に出かけた。かつてはよく京都や奈良まで車を飛ばして出かけたものだが、今は子供が小さいので行動範囲はかなりせまい。無邪気に遊ぶ園児たちと一緒にほのぼのとした花見であった。

草を枕に夢を結んだ詩人が愛した桜。人生の節目にかならず咲き、一瞬で散ってしまう桜に切なく愛しい思いをよせてしまうのは西行だけではないはずだ。賑やかな花見も良いが、近所の桜をしんみりと眺めてみるのもまたオツなものである。





