078 フランス旅行記 ボルドー ポイヤック編
現在の第1級格付けシャトーは5つ。グラーヴはペサック村の「オー・ブリオン」、マルゴー村の「マルゴー」、そして「ラフィット・ロートシルト」、「ラトゥール」、「ムートン・ロートシルト」の残り3つはこのポイヤックに集まっている。これらに続くワインも粒ぞろいで、ボルドーを語るにはポイヤック抜きには始まらない。骨格のしっかりした大型メドックワインの大半は、この場所から産まれると言っても良い。もともと芳醇な香りと熟成力を兼ね備えた力強いワインが特徴の地域であるが、その「グラマラスなボディ」に各シャトーが「特徴のある服」を着せて、個性を競っているという表現が適していると思う。ラフィットの「繊細さ」、ラトゥールの「安定感」、ムートンの「力強さ」は、よく3者を比較して使われる言葉だが、1級はまた別格で、一般のワインに対する評価をはるかに超えた「雲の上での背比べ」みたいなものである。
ボルドー市から北へ北へ、さすがにこの辺まで来るとのどかである。ワイン街道D2を脇に入れば、いつまで経っても次の標識が出てこない細い道が多くなる。また地元の車がけっこうなスピードで飛ばすので、道を間違えたと気づいていてもユーターン出来ず、そのまま次の交差点まで行ってしまう事もしばしばである。慣れない私のような者が右往左往しだすとキリがないので、「位置確認の目安」が必要だと目印と位置関係を必死に頭にインプットした。バージュの丘を越えたバタイエやランシュ・ムーサの辺りは分かりづらいため、オーバタイエの白い塔を目印にずいぶん方向を確認した。D2からかなり離れて訪問者は少ないが、バタイエなどは手入れの行き届いた素晴らしいシャトーで、地味ながらもポイヤックの底力のようなものを感じた。
さて、D2に戻りラトゥールのシンボルである丸い塔を右に見ながらしばらく走ると、小さな港町であるポイヤックの中心街に到着した。夏はバカンスを楽しむ家族がキャンピングカーを連ねてやって来るそうで、そこそこの賑わいを見せている。広大なぶどう畑にひらけたオアシスといったところか。ヨットハーバーを望むメインストリートにはレストランが並び、ホテルやワインショップもある。やはりポイヤックのレストランでは羊のグリルに赤ワインなのか?と思ったが、そこの短パンにタンクトップのお客は、そろって大皿シュリンプ(海老)サラダを食べていた。運転のある私は飲めないので、グルメの雰囲気だけでも・・・と店をのぞいて見たのだが、ワインよりビールをがぶ飲みする姿に、すこしテンションが下がった。ぶらぶら歩いても別段ここで取り上げることも見つからないので、まだのシャトーをまわり、ラフィットに向かうことにした。(尚、個々のシャトーのついては、またワイン入荷時に写真とともに紹介する予定なのでどうぞお楽しみに。)









