071 杏(アンズ)
平安の時代、中国から入ってきたアンズは唐桃(からもも)という呼び名で書物に記されている。中国では2000年以上前から、アンズの種の中にある核「杏仁」をとるために栽培されていたという。医者が貧しい民の診察代の代わりとしてアンズの木を植えさせたほど、その「杏仁(キョウニン)」は薬として貴重だった。ぜんそくや咳止めに効くのだという。中華のコース料理の最後にかならず出てくるのは「杏仁(アンニン)豆腐」と読み方が違うのは薬用と食用とで使い分けするらしい。
ここまで聞くと、なんだか果実は用無しの銀杏のようだが、アンズは種だけでなくその実もベータカロテンやカリウムなどの栄養価が高く、疲労回復、食欲増進、老化防止に効果があるので、捨てては勿体無い! いやいや、むしろ主役は実のほうですから・・・・・。 ヨーロッパでは、豚や鴨料理に甘いアンズのソースを合わせることがよくある。これはヨーロッパ系は甘みが強く、アジア系は酸味が強いという品種の違いなので日本のアンズでは、とんでもない酸っぱいソースに仕上がってしまう。やはり、酸味を生かしたデザートに使うのが良いと思う。
この時季になると毎年、近所のクボタさんがアンズを分けてくれるので収穫しに行ってきた。アンズの実はすぐ傷むので、出来るだけ早く煮てジャムにしなければ鮮度が落ちる。デザート用に今年はアマレットという杏仁を原料に使うイタリアのリキュールを入れて風味付けした。甘いアイスクリームなどにかけて食べると、その酸味とうまくマッチして良い。

おすそ分けの旬ものなので、鍋になくなり次第終了です(今年分もうわずか)。アンズお目当てのお客様はスタッフまで! もし売り切れで残念だったお客様はクボタさんまで。 また、木を植えたいお客様はお近くの植木屋さんまで・・・どうぞ。




