068 パセリについて
「じゃまな添え物」。私は100人中95人は、「パセリ」のことをそう見ていると予想する。安っぽい居酒屋で注文する唐揚げには、決まって乾燥した元気のないのが乗っかってくるし、新鮮でないものは食べても苦いだけで美味しくないからだ。とはいえ、残れば何度も使い回されるそのミドリの物体が「パセリ」のイメージとして定着するのは、あまりにも可哀想である。
パセリは正式名を「オランダゼリ」と言い、江戸時代にオランダから長崎に持ち込まれた。地中海沿岸が原産のセリ科の緑黄色野菜で、栄養価も非常に高い。ビタミンA、B1、B2、C、ミネラル、鉄分、特にベータカロチンが多く、老化防止やガン予防に効果がある。また料理に添えるのは、いろどりを補うだけでなく、口の中をさっぱりさせて口臭をおさえるためや、殺菌、胃や腸の調子を整える意味があることなども知っておきたい。
さて、ゲデレー近くの家族菜園には半畳ほどのパセリの一画を設けてあり、天気が良いと次から次へと育つので、それこそ唐揚げとペアが組めるくらいに、次から次へと収穫できる。とれたてのパセリは香りが良く、色も濃いので、新鮮なうちにオリーヴオイルとミキサーにかけて色鮮やかなパセリソースを作っておく。また、いろどりに使うパセリは若芽のやわらかいものを選んで添えているので、ぜひ料理と一緒に味わっていただきたい。少なくとも、「じゃまな添え物」の味ではないと解ってくれると思う。それから最近、料理に対してパセリの量が多いのでは・・・?と、微妙な盛り付けになる時があるが、今の時季だけ出現するサービス的な盛り付けなので。

あともうひとつ、菜園持ちの居酒屋の亭主が「鶏の唐揚げ パセリ添え」と書いたとしても、それは「名古屋コーチンの岩塩焼き レモン添え」や「自家製ローストポーク マスタード添え」といった言い回しと同じたぐいで何も悪くはないのだが? なんか解せない。






人間は人間から遠いものを食べるとよいと言われる。我々人間が食べるものは、動物と植物と菌類、あとは水と塩。動物の食べるものは人間も食べられるが、植物の摂るものは人間はなかなか摂れない。まして菌類の摂る栄養となるといっそう人間には摂ることができないもので、これはその菌を食べることによってはじめて得られる。よってキノコを食べるのだと言う。キノコは菌類の花である。植物でも花を食すのは最高級趣向であり、栄養学的にもビタミンやミネラルを摂る最良の方法と考えられている。キノコとは「気の凝ったもの」、つまり「元気、力、精力の詰まったもの」という意味あいを持つとされるので、元気がなく気が滅入っている時はキノコを食べると良い。・・・そう信じて食べるのが良い。
家にはそれぞれに家紋というものがある。戦場では、紋のついた旗印で敵か味方を判断する重要な役割を担い、また庶民は将軍家の紋所にひれ伏した。古くから桐(きり)紋は、菊紋とともに皇室の紋章として用いられ、足利尊氏が後醍醐天皇から下賜されてからは、代々天下人の紋所として君臨してきた。かの豊臣秀吉の紋は「太閤桐」とよばれ、とくに有名である。