058 いちご(苺)について
春の訪れが近いちょうどこの時季、スーパーマーケットの入口付近は真っ赤なイチゴが占領し、おいしそうな甘い香りを漂わせる。香りに誘われ、ついついというお客さんも少なくない。果物のなかでは、特にビタミンCの栄養価が高く、季節の変わり目の風邪予防にこの「ビタミンCの女王」は最適である。イチゴの歴史は古いらしいが、栽培果実として日本に定着したのは100年ちょっと前なので、割りに新しい果物の部類に入る。子供の頃田舎の畑によく見かけたので、古い時代の人たちもこうやって食べていたのだと勝手に勘違いしていた。イチゴは別名「オランダイチゴ」と言い、江戸末期オランダ人によって長崎に伝えられたのだと言う。写真は本場オランダのイチゴで、日本より大粒でしっかりしていた。味も中まで赤くとても甘い。東の「女峰」、西の「とよのか」、日本ではこの2種が横綱を張っているとのことだが、最近は交配技術の進歩で色々な品種が出てきているので楽しみである。
ゲデレーでもこの時季のデザートにイチゴは欠かせない。また初夏には、畑のイチゴも大量に収穫できるのでソースなどにして使っている。何はともあれ、100年前の庶民には一期一会だった果物が、今や文字通り、母のように身近な存在になったことは好いことである。





