050 ふきのとう
先日、散歩の途中でふきのとうを見つけた。田んぼの横を流れる川の土手に恥ずかしげに顔を出していた。語源辞典によれば、フキの葉に先立って出る若い花軸をさし、「ふきのしゅうとめ」とも言うとある。食べると苦いので、嫁と比べて姑(しゅうとめ)は苦いものという意味でそう呼んだらしい。寒い地方では「麦と姑(しゅうとめ)は踏むがよい」と言われ、土を割る頃に踏みつけるとよいのがでると伝わっているそうだが、意味深である。果たして本当であろうか?
さて、ゲデレーではこの時季、旬のふきのとうを使った料理がおすすめ。ガーリックとオリーブオイルをベースにしたシンプルなソースにふきのとうを加えたスパゲッティーや、きざんで香り高い香草焼きなどなど。苦味成分は胃のはたらきを活発にし、のどの痛みや咳どめの効果もある。だが魅力は何といっても食欲をそそるその香り。どこかなつかしい「雪どけ時季の香り」とでも例えようか、これほど季節を感じさせてくれる食べ物を、私は他に思いつかない。寒くて長い長い冬を乗り越えた北国の人たちにはまた、大地からの格別の贈り物だ。さあ、ゲデレーで摘みたて春の香りを楽しんでみませんか。
尚、冒頭に「恥ずかしげに」と書いたのはあくまでも私の主観的印象で、姑(しゅうとめ)とは一切関係ありません。




