034 剣崎なんば
今やほとんどの国の料理に使われる食材「唐辛子」。日本でも文字通り「唐」から渡来し、食文化に深く根付いた薬味として重宝されている。よく使われる七味唐辛子の七味とは、とうがらし、胡麻、ケシの実、山椒、麻の実、ミカンの皮、菜種(なたね)のことで、そば屋などでは欠かせない究極の日本ブレンド物だ。
ビタミンCやカプサイシンの栄養素があるが、バクバクと丸かじりはできないので直接的栄養効果は期待できない。しかし、辛味成分には血液循環促進、食欲増進、殺菌効果、代謝促進などの薬効があるので、好みで料理に適量加えるとよい。韓国や中国に肥満が少ないのは、唐辛子の脂肪代謝促進効果のおかげであるとも言われている。
ゲデレーでは、主に辛味がアクセントになるパスタ料理、アラビアータやアーリオオーリオエペペロンチーノなどに使うほか、ピクルスやトッピングオイル、プリザーブの材料としてもいろいろな種類の唐辛子を探して使う。なかでも白山市の剣崎町で作っている「剣崎なんば」は最高だ。じっくり火を入れると香ばしくつよい風味が出て、辛さの後には上品なあまみが残る。よく見かける唐辛子の3倍ほどの長さで細いのが特徴、自分でも育てようと毎年苗を植えるが、普通のものに比べ難しいようだ。写真は昨年実ったものだが、店の使用量を自家収穫するのはさすがに無理であった。
個人的にも唐辛子、にんにく、豚肉がたっぷり入ったトマトスパゲッティ(アラビアータ)が好きなので、剣崎なんばと完熟トマトが揃った時は是非おすすめしたい自慢料理のひとつである。






ベルギーの首都ブリュッセルから南へ約50キロにある小さな町BINCH(バンシュ)、2月のこの時期だけは異様な盛り上がりを見せ、新聞の一面やトップニュースを独占する。2003年にユネスコの無形文化遺産にも登録された盛大なお祭りが催されるからだ。訪れたのは最終日、もちろん「ジル」のカーニバルが目当て。それにしても人、人、人で町に入るやいなや身動きとれません状態でびっくり。「ジル」とは(写真にある)派手な格好をした男達のことで、その古いインカ帝国の衣装は1549年にこの地方を治めていたハンガリーのマリーが宴の席にインカの踊り子を登場させたのが始まりだという。木靴を履き、太鼓に合わせて町を練り歩く時は奇妙な仮面をかぶり、パレードの時にはガチョウの羽の付いた大きな帽子をかぶり華やかに行進する。なんでもベルギー生まれの男性でバンシュに住んでいてどこどこに所属して・・・と、誰でも真似て参加することは出来ない。「ジル」になることはバンシュ人にはとても名誉なことなのだそうだ。さて、その盛大なお祭りは「ジル」たちが投げるオレンジ争奪戦でピークをむかえる。もらうと幸せになれるというその赤いオレンジだが、若いジルたちは面白がって周りの建物に全力投球で投げつけるので、あちこちから赤い雨が降り、あまり諸事情の分かっていない観光客にはクリーニング代の方が気になりそうなハチャメチャ具合。なんとも陽気で楽しいお祭りであった。
ゲデレーでは4月より、この楽しいバンシュのお祭りをモチーフにしたビール「バンショワーズ」をおすすめビールとしてご提供いたします。この機会にぜひバンシュテイストを味わってください。スペシャルペールエールのブロンドとスペシャルブラウンエールのブリューンの2本。ともにベルギービールらしいふくよかなコクをもつ素晴らしい味です。