025 トレビスについて 色について
先日図書館でのこと。「世界各国の小学生が描いた絵」のコーナーが設けてあり、これがなかなか面白く、妻とふたりで見入ってしまった。国柄の違いが色彩感覚の違いとしてこれ程までハッキリ表れるのかと、思わず吹き出した。欧米人の子供が使う色のカラフルなことと言ったらない、驚いた。それに比べ、日本人(アジアでも中国は意外にカラフル)の描く絵はとにかく暗く、色が少ない。もし私が先生なら子供たちにはこう教える。「32色の色鉛筆をまんべんなく使い切りなさい」と。
さて、この鮮やかな赤紫色の野菜は、トレビス、トレビッツ、赤チコリとも言われ、イタリアが原産、キャベツに似ているがチコリの仲間である。
西洋料理にはよく使われ、サラダはもちろんメインの横に1枚あしらうだけで、グッと料理が引き立ち、皿が華やかになる。特にイタリア料理には欠かせない野菜として人気。残念ながら鮮やかな赤紫色は熱に弱く、キャベツのような火を通しての利用価値は少ないので、やはりサラダ向きの野菜であろう。苦味が特徴の味はお世辞にもおいしいとは言えず、彩り効果として使う添え物どまりの感は否めないのだが・・。ただ、栄養面では生で食べることで高血圧の予防改善に良いカリウムが多く取れるそうだから、少々の苦味は我慢していただこう。
前のコラムでも書いたように、当店で使う野菜はできるだけ(家族の協力を得て)自家栽培でまかないたいと思っている。トレビスやズッキーニ、カラーピーマン、フルーツトマトなどの特種野菜は買うと結構な値段なので、うまく育ってくれた時はこの上なく嬉しい。昨年に比べ、今年のトレビスは出来が良いようなので、何軒か知人のレストランにもお裾分けして喜ばれている。
「食」と「色」との関係を考えた時、赤、黄、緑と多彩な洋食と違い、日本食はどうも地味な気がする。ごはん、味噌汁、焼き魚、煮物、漬け物、納豆、佃煮・・・・・。我々日本人の色彩感覚の無さ(地味さ)は、幼い頃の食卓から始まった差なのかも知れない。国それぞれの食生活の違いは仕方なかろうが、例えばテーブルに花を飾ったり、時には綺麗な色のクロスを掛けたり、トレビスを添えて料理を華やかにしたりと、色明るい食卓を演出する日々の心がけは、感性を豊かにする第一歩なのだと、今回この赤い野菜と子供たちの絵から学んだ。




