023 もうひとつの楽しみ方
前にビールの王冠を集めている王冠コレクターが意外に多いと書いたが、どうやら私もコレクター気質のようで、いろいろ集めているものがある。(ある占いの本によれば、向いている職業は地味な古美術収集と遺跡発掘なのだそうで納得。)今回はその中のひとつを紹介する。
「ワインのキャップシール」。ワインのコルク栓の上にかぶせて付いているもので、1本1本に個性があって面白い。私はワインを1本開けた際は、かならずそのキャップシールをきれいに剥がしとって置くことにしている。もちろん貴重なワインや記念日などに飲んだワインは、そのラベルまで専用ラベル剥がしで剥がすのだが、手間のかかる作業が億劫な場合やデイリーワインなどは簡単にキャップシールをとって置く。ただ、最近はキャップシールにまで手をかけない(ワイン名の型押しが無い)ワインも多くなっているようで残念だ。また、ワイン栓に使う良いコルク材も年々少なくなっていると聞くが、この先スクリューキャップボトルばかりになるのではと、少々心配だ。実際、ここ最近は昔ほど熟成に頼らず、いま開けておいしく飲めるワインが人気だ。それはプロ野球のドラフトと同様、将来を見越して何年、何十年もかけてじっくり育てるより、「即戦力」を求める傾向が強くなっているようだ。
話を本題に戻す。私はワインが好きで、職業柄、飲む機会も人より多いと思う。最高の場所、最高の料理と共に飲むワインは格別である。ただ、哀しいかなどんなにおいしいワインを飲んでも人の記憶はあせて行くものである。舌に残る味の記憶など、どんどん曖昧になって、挙句の果てには「おいしかった。おいしくなかった。ふつう。」この3つのどれかで片付けられてしまう。それが嫌で私は、時々ホルダーを開いて、今まで飲んだワインのキャップシールやラベルを見かえし味の記憶を辿る。香りやはっきりとした味までは思い出せないが、添えられた感想メモなどを見ると、その時感じたワインの特徴を再確認できるのだ。こうやってひとつひとつ思い出を取って置いたことで楽しく過ごした時間がよみがえる、思い出をハンティングする楽しみが生まれる。今回はワインと永く付き合っていく私のもうひとつの楽しみ方を紹介した。
今後、ゲデレーでもワイン好きのお客様を募っての「ワイン勉強会」を積極的に催し、ワイン愛好家の輪をひろげていきたい。




