005 トータルバランス

店構えや職種により B.G.M.が変わるのは普通であり、流れる音楽がその店と合うか合わないかはお客様それぞれが判断することである。しかしながら、一定のセオリーはありそうだ。演歌を聴きながらフランス料理はないだろうし、せかせかとテンポの速い曲が流れるレストランも落ち着いて食事ができないもの。
ゲデレーで流す音楽は、自分達が楽しく働けるよう好きな曲を選択してCDにまとめてある。ベートーヴェンやモーツァルトなど、主にクラシックが多いのだが、バレエの練習曲やメロディーのきれいなクラシックギター曲、緩やかなテンポのジャズなども準備してあり、昼と夜、その日の天気や気分で音楽は変わっていく。もっぱらそれは音楽家でもある妻の仕事。時折、お客様の前で鼻歌がでることもあるが、気にしない気にしない、「楽しく仕事をすれば良い」がモットーのゲデレーなのである。
とかくレストランは、味覚だけにとらわれがちな業種であるが、いろいろな店や情報量が多すぎる今、味だけでは人の記憶にとどまり続けることは不可能に思われる。料理はもちろんであるが、味覚、視覚、聴覚、嗅覚、触覚の五感で満足していただけるトータルバランスの良いレストラン、そしてそれをごくごく自然にできる店を目指したい。




