石川県 金沢市近郊、白山市のイタリア料理、フランス料理、ベルギー料理、西洋料理の専門店 ゲデレー GODOLLO ベルギービール、フランスワインも充実
西洋料理店ゲデレー フランス料理、イタリア料理、ベルギー料理、ベルギービール、ワイン

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2006年06月26日

008 胡椒

黒胡椒の粒香辛料の歴史は紀元前にまでさかのぼる。シナモン、コショウ、ショウガなど東方の香辛料をヨーロッパへ運ぶルートを支配することは、その当時の権力者にとっては天下取りの第1条件だった。1世紀になると、古代ローマ社会では贅を尽くした豪華料理を競い合うことが流行し、需要が頂点に達するとスパイスの値段は急騰、特にコショウは食卓の王様となった。たかが植物の種にすぎないのだが、それらの値が金銀と同じとなれば話は別。民族間の戦争も珍しくなく、人々は次々と荒海へと漕ぎだし、スパイスの確保に躍起になった。普段何気なく使っているコショウだが、その1粒1粒に波乱万丈の歴史が詰まっているのだ。
私は個人的にコショウが大好きなので、料理によく使う。ゲデレーの料理の約8割は仕上げに挽きたてのコショウがかかっていると言ってよい。料理の味は最初のインパクトで決まるというのが持論でして・・・。やさしい白コショウより、香りの強い黒コショウの方が刺激的で食欲もそそる。コショウはコショウ科の熱帯植物で、実は熟すにしたがって緑色から赤色に変わる。熟す前の緑色のうちに摘み取り乾燥させると、表面にしわが寄り果皮が黒くなる、これが黒コショウ。赤く熟すまで待って摘み取り、水に浸して皮をとり乾燥させる、これが白コショウだ。白と黒は種類の違いではなく果皮をとるかとらないかという事。
カリカリと音を聞きながらミルを両手でまわすのがよい。香りが命、やはり挽きたてがよい。古代ローマの食卓を想像しつつ、いつもより余計にまわっておりまあぁす。

2006年06月23日

007 落語会のご報告

真打 入船亭扇治 師匠その張りのある声から伝わる「気」をきっと誰もが感じたはずだ。私はすっかり江戸時代にタイムスリップし、旅籠で繰り広げられる主人と客人とのやりとりをすぐそばで見物していた。「いつの間にか」とはこういう事を言うのだろう。いつの間にかその話の中に引き込まれていた。

ある日、ひょんな話から「真打 入船亭扇治落語会」を催すこととなる。普通、当店のような洋風の店が企画するには少しは抵抗があるのだろうが、私はふたつ返事でお願いした。落語に特別興味があった訳ではないが、真打の話を間近で聞く機会などそうないし、話題づくりのひとつとしてという思いもあった。即席の演台急な話で不安もあったが、仲のよい友人には半ば強引に声をかけ、それでも常連さんを中心に(一生寄席に足を運ぶことなどないであろう)25人程が集まった。
ステンレスの四角い調理台にテーブルクロスを掛けてつくった即席台座、客席には折りたたみ椅子を並べ、大きく真打の名が書かれた紙はハンガーにテープでくっ付けてぶら下げた。学園祭でももう少しマシなセッティングをするだろうと申し訳なく思ったが、扇冶さんは座布団さえあれば大丈夫だよぐらいの余裕で、こころよく準備を手伝ってくださった。

チャカチャンリンチャンリンドンドン~ 何ともほのぼのとした出ばやしの音とともに落語が始まったのが午後7時半。ほとんどが素人という事もあり、前半は落語にまつわる説明やわかりやすい小話など、緊張をほぐしリラックスさせる軽い準備体操といった話が主。休憩をはさんでの後半は40分程の本格的なもの。日ごろ客席として2組しか座っていない所に無理矢理詰めた為少し蒸したが、皆暑さを忘れるほど聞き入り、あっという間に終わったという感じだった。楽しいお話で大満足メリハリをきかせ最後には大人向けの小話でしめ、フルコースディナーでいうデザートまでたっぷりいただいた。

いくらテレビが大きく綺麗になろうと、生の迫力や緊張感を伝えるのは不可能なのだとあらためて実感した。夜もふけて笑顔で帰路につく友人達の背中が言う、すばらしい「気」をいただき、「くの上」なく幸せな1日であったと。   お後がよろしいようで・・・。

2006年06月15日

006 サムライブルー

ゲデレーの厨房で大活躍のクロアチアカラーのタイマーワールドカップが始まり、日本中、世界中がサッカー一色になっている。面白いことに、国にはそれぞれカラーというものがあり(ブラジル黄色、アルゼンチン水色など)ファンは当然自国カラーのユニフォームを着、肌ペイントをし、旗を振って応援する。
イメージカラーは国旗に合わせた色が多いが、我が国は青のようだ。「サムライブルー」という何ともこじつけに近いネーミングだが、島国ニッポンの血が騒ぎ、連帯感を生むという点では良いと思う。単純に日の丸国旗の赤と白を基調にしてはどうかとも思うが、協会その他の諸事情もあるのであろう。赤白カラーのクロアチア戦で敵味方がごっちゃになるので青のままで良い。
当店のキッチンタイマーがクロアチア色だったので、何となくタイムリーな話題として書いたのだが、こじつけたという意識はもうとうない。ニッポンがんばれ!

2006年06月11日

005 トータルバランス

ゲデレーの雰囲気作りに大切な役割を果たすBGM

店構えや職種により B.G.M.が変わるのは普通であり、流れる音楽がその店と合うか合わないかはお客様それぞれが判断することである。しかしながら、一定のセオリーはありそうだ。演歌を聴きながらフランス料理はないだろうし、せかせかとテンポの速い曲が流れるレストランも落ち着いて食事ができないもの。

ゲデレーで流す音楽は、自分達が楽しく働けるよう好きな曲を選択してCDにまとめてある。ベートーヴェンやモーツァルトなど、主にクラシックが多いのだが、バレエの練習曲やメロディーのきれいなクラシックギター曲、緩やかなテンポのジャズなども準備してあり、昼と夜、その日の天気や気分で音楽は変わっていく。もっぱらそれは音楽家でもある妻の仕事。時折、お客様の前で鼻歌がでることもあるが、気にしない気にしない、「楽しく仕事をすれば良い」がモットーのゲデレーなのである。

とかくレストランは、味覚だけにとらわれがちな業種であるが、いろいろな店や情報量が多すぎる今、味だけでは人の記憶にとどまり続けることは不可能に思われる。料理はもちろんであるが、味覚、視覚、聴覚、嗅覚、触覚の五感で満足していただけるトータルバランスの良いレストラン、そしてそれをごくごく自然にできる店を目指したい。

2006年06月05日

004 棚上の兵隊さん

ゲデレーのバーコーナー ずらりと並ぶシングルモルト スコッチ ウイスキー

私は背が低いので、小学校の時から朝礼はいつも最前列だった。「前にならえ」の号令では必然的に腰に手をあてる格好で、横との間隔と位置をはかる人になる。それは「横にならえ」だと、今このコラムを書いていて思った。

さて、当店奥のバーの棚には、シングルモルトスコッチが2列に並んでいる。そのラベルは上品でどこか奥ゆかしさがあり、頑固な職人の誇りまでもが伝わってくるようで見ていて飽きない。欧州調にしつらえたバーの質を高めるのに一役かっていることは間違いないと思う。

シングルモルト スコッチ ウイスキー 左からロングロウ、タリスカー、ラガヴーリンあたりまえだと言われそうだが、私はそのボトルを、ラベルの顔を正面に向けきちんと並べるよう心がけている。その姿は整列し、準備万端で出陣を待っている兵隊のようで健気なのだ。ワインやビールにおされて最近は出番が少ないが、食後酒などにモルトスコッチの注文が入ると心なしか嬉しそうだ。
葡萄のとれない北の大地で生まれた「生命の水」。琥珀の輝きとピートの香り。一度お試しあれ!