008 胡椒
香辛料の歴史は紀元前にまでさかのぼる。シナモン、コショウ、ショウガなど東方の香辛料をヨーロッパへ運ぶルートを支配することは、その当時の権力者にとっては天下取りの第1条件だった。1世紀になると、古代ローマ社会では贅を尽くした豪華料理を競い合うことが流行し、需要が頂点に達するとスパイスの値段は急騰、特にコショウは食卓の王様となった。たかが植物の種にすぎないのだが、それらの値が金銀と同じとなれば話は別。民族間の戦争も珍しくなく、人々は次々と荒海へと漕ぎだし、スパイスの確保に躍起になった。普段何気なく使っているコショウだが、その1粒1粒に波乱万丈の歴史が詰まっているのだ。
私は個人的にコショウが大好きなので、料理によく使う。ゲデレーの料理の約8割は仕上げに挽きたてのコショウがかかっていると言ってよい。料理の味は最初のインパクトで決まるというのが持論でして・・・。やさしい白コショウより、香りの強い黒コショウの方が刺激的で食欲もそそる。コショウはコショウ科の熱帯植物で、実は熟すにしたがって緑色から赤色に変わる。熟す前の緑色のうちに摘み取り乾燥させると、表面にしわが寄り果皮が黒くなる、これが黒コショウ。赤く熟すまで待って摘み取り、水に浸して皮をとり乾燥させる、これが白コショウだ。白と黒は種類の違いではなく果皮をとるかとらないかという事。
カリカリと音を聞きながらミルを両手でまわすのがよい。香りが命、やはり挽きたてがよい。古代ローマの食卓を想像しつつ、いつもより余計にまわっておりまあぁす。





その張りのある声から伝わる「気」をきっと誰もが感じたはずだ。私はすっかり江戸時代にタイムスリップし、旅籠で繰り広げられる主人と客人とのやりとりをすぐそばで見物していた。「いつの間にか」とはこういう事を言うのだろう。いつの間にかその話の中に引き込まれていた。
急な話で不安もあったが、仲のよい友人には半ば強引に声をかけ、それでも常連さんを中心に(一生寄席に足を運ぶことなどないであろう)25人程が集まった。
メリハリをきかせ最後には大人向けの小話でしめ、フルコースディナーでいうデザートまでたっぷりいただいた。
ワールドカップが始まり、日本中、世界中がサッカー一色になっている。面白いことに、国にはそれぞれカラーというものがあり(ブラジル黄色、アルゼンチン水色など)ファンは当然自国カラーのユニフォームを着、肌ペイントをし、旗を振って応援する。

あたりまえだと言われそうだが、私はそのボトルを、ラベルの顔を正面に向けきちんと並べるよう心がけている。その姿は整列し、準備万端で出陣を待っている兵隊のようで健気なのだ。ワインやビールにおされて最近は出番が少ないが、食後酒などにモルトスコッチの注文が入ると心なしか嬉しそうだ。